山の記録や日々の生活、考えていることなど。
by ogami_dori
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2008年 08月 22日 ( 1 )

北鎌~西穂縦走 2日目(8/14曇りのち大雨)

3:00起床。雑炊を食べながら外の様子をみてみると、まだ真っ暗。4:30に出発する計画で準備を進める。装備を整え、後はテントをしまうだけという段階になっても夜は明けない。
一般ルートならヘッデン行動もアリだが、ここはバリエーションルートだ。ある程度視界が開けるようになるまでテント内で待機。空が白くなってきた5:00前に行動を開始する。本日の予定は肩の小屋まで…のはずが、大変な目に遭ったのだった。

■P5~P6~北鎌のコル■
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(P5トラバース)
今年のGWに北鎌に行ったときは水俣乗越~北鎌沢右俣経由で尾根に上った。無雪期の北鎌経験をもつケンケンにしても大天井~貧乏沢経由なので、P2~北鎌のコルまでのルート経験者はメンバーの中にはいない。それ故、必然的に慎重となる。先行するのはぜんちゃんで、山行中のほとんどのルートでトップを努めてくれた頼もしき存在。ちなみにCLである。

ものの本によると、P5は左側(天上沢側)から、P6は右側(千丈沢側)から巻くということで、それに従ってルーファイをしてみる。巻き道は、それほど難しいわけではないが「落ちたら死亡」っぽいのでロープを出す。今回の山行、こういう「落ちたらおしまい」という箇所がいくつも散りばめられていて、常に緊張を強いられた。その分、精神面では良い鍛錬にはなったけど。
P6の巻き道はガレガレで、ここでもロープを出す。僕らがP6を通過したときは岩が濡れておらず難易度は低かったが、雨の中P6を巻くとしたらかなり難儀になるだろう。
ガレ場を無事に通過してP6の尾根に上る。「さあ、これから北鎌のコルを目指すぞ!」と息巻いていたら、ロープの片付けなどでパーティから一人遅れていた僕がルーファイミス。単純に考えれば南下すれば良いのに、尾根の西側にあった踏み跡らしきものを辿っていったらひどい藪漕ぎを強いられた。引き返すのも骨が折れるので、強引に藪を突破してルートに復帰する。
その後、アップダウンのあるルートを辿っていると、気がつけば北鎌のコルに到達、通過していた。足場の悪い箇所が多く、ここが一般道ではないことを認識させられる。

■独標の直登…ホントに独標!?■
b0101334_1454317.jpg

(ホントの独標直登ルート)
この山行に自分たちなりの特色を出すため、僕らはある計画を追加していた。
①北鎌の独標直登
②小槍登攀
③ジャンダルム登攀
の3つである。このうち実現したのは①のみ。…が、これもちょっと恥ずかしい思いをした。
天狗の腰掛を通過して、いよいよ独標に近づく。ちなみに、僕がGWに行ったときも直登ルートを使った。そのときの記憶は「チムニーでけっこう垂壁っぽい感じ。ブッシュがあってそこからランニングをとった」というものだった。

ケンケンが取り付こうとしているルートは、ガリーっぽくてガレている。あんまり切り立っていない。ブッシュもない。「ここなのかなあ」という疑問を持ちつつも、「雪があるとないとでは違うのかも。ここが直登ルートなんだろう」と自分に言い聞かせた。
で、ケンケンがリードを始めたのだが、そのうち後続の登山者が次々とやってきて、ガリーの右側にある潅木帯のルートを登っていくではないか。
中には「おー。独標直登ですか」なんて声をかけてくれる人もいたが、ほとんどの人は「なんであんなとこ登ってんの?物好きやねえ」と思っていたに違いない。
そう。ケンケンが登っていたのは直登ルートでも何でもなかったのだ。あー恥かいた。

■独標~北鎌のコル~槍の穂先■
b0101334_1491973.jpg

(槍の穂先にて)
気を取り直し、ケンケン以外のメンバー右の普通のルートから登って本当の独標を目指す。
ようやく見つけた直登ルートをケンケンがリード。確かに、ここならGWの記憶に似ている。ルート自体は慎重に進めば難しいものではない。けっきょく3ピッチロープを使って登攀、独標に到達できた。
ガスっていて、残念ながら槍を望むことはできない。GWのときはここから槍が一望できて苦労が報われたんだけどな。
そこからは小さいピークをいくつも乗り越えて北鎌平まで足を進める。そこから槍の穂先までは20分ほどだったろうか、なぜかGWのときよりも遠く感じられた。途中、いたるところに自生しているブルーベリー?を摘んで口に運ぶ。酸味があって元気が出てくる。
槍の穂先まではGWと異なるルートをとった。GW時は穂先への取り付きから正面にあるチムニーを使ったが、今回はこれを左に少し進んで取り付く。その後は下のチムニー、上のチムニーをクリアして(このときついに雨につかまった)、槍の穂先に突き上げた!
正直、GWのときほどの感動はなかったが、湯俣からのクラシックルートをやり遂げられたことが素直に嬉しい。

■幕営地がない!?■
「あーこれでビールが飲めるぜ!」
本日の行程を終えて、メンバー全員がそう思っていた。あとは肩の小屋まで下りてテントを張るだけだ。
(小槍?雨降っていてそれどころじゃありませんでした)
が、僕らを待っていたのは非情な現実だった…。肩の小屋に着いて「テント申し込みしなくちゃ」と話していたら、気のいい兄さんが「あ、テン場もうないらしいっスよ」と一声かけてくれた。
「そんな馬鹿な!」と思って小屋の中に入ってみると、「本日のテント場は満杯です」と書かれたボードが…。そのときの落胆ぶりと言ったら言葉にはできない。

■雨の中、中岳のコルへ■
テントを張って一夜を過ごすには
①殺生ヒュッテまで下る
②中岳のコル(水場)or南岳まで行く。
という選択しかないが、殺生ヒュッテまで下りたら挫折して翌日は槍沢を下ってしまうという懸念がある。
というわけで、中岳のコルまで行くことになった。肩の小屋から1時間半くらいか。
仕方ないので、肩の小屋でビールを仕入れてトボトボ歩き出す。…なんか雨が激しくなってきているですけど。
ようやくたどり着いた中岳のコルでテントを張る。全身ずぶ濡れだが、火を起こすと少しずつ乾いてくる。雨は18時くらいに一度止んだが、一晩中降ったり止んだりで翌日の行動が思いやられた。メンバーの誰もが「こんな大雨に降られたのは久しぶりだ」とこぼす。
この日、アブだかブユだかに右目の上を刺されてしまい、「お岩さん」になってしまった。片目がほとんど空かず遠近感がつかめない状態で山道を歩くのはとても恐ろしい。なんとか治ってくれれば良いけど。

(4:45P4~5:15P5~6:20P6~7:00北鎌のコル~7:50天狗の腰掛~8:50独標取付~10:00独標~12:20北鎌平~13:20槍山頂~14:00肩の小屋~15:45中岳水場)
※北鎌に上げた水は一人当たり3・5~4リットルくらいかな?

この日の教訓「テン場が満杯でも頑張ろう」
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by ogami_dori | 2008-08-22 14:07 |